人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Couleurs de Paris ─ 今日もパリ色のブーケと 自然の景色を両手の中に。ブーケで綴るラムール・アン・カージュの日記。

「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3

またしてもブログ更新が滞ってしまいました(^^;
普段使っているスキマの時間を
確定申告とか
確定申告とか
確定申告とかが
根こそぎ奪っていってしまいます(T T)


では気を取り直して
前回の続きです。
今日は「花とリネンが出会うとき─vol.3」
2日目に行ったワークショップ、
『世界にひとつだけのスケッチブーケ』
の様子をお届けします。
ちなみに今日の記事は半端なく長いです。
超長文です。
お忙しい方はスルー、または
写真のみの流し読み?をオススメいたします。

以下に掲載しているワークショップの写真は
文章の途中途中に挟んでいるだけですので
文章と写真の内容は一致しておりません。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

イベント会場である光鱗亭ギャラリーに
いらっしゃったお客様にはまず最初に
1枚のプリントをお渡ししました。
プリントには

☆花の入った花瓶に記されている
文字は品種名ではなく
それぞれの花から受ける
イメージを言葉にしてあること。

☆花の色合わせや本数など
細かいバランスは考えず、
好きな言葉を頼りに花を選び、
好きな数だけ手に取って
ご自身の手で束ねてみること

☆ブーケが完成するまで
花の名前は聞かないこと

といった、ワークを行う上での
簡単なルールを記しておきました。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23280892.png

それぞれの言葉は
まるで花からの問いかけのようでもあり
自分の中の内なる声のようでもあり
懐かしさが込み上げてくるものでもあり
今、望んでいることでもあり
…と、読む方によって
様々な解釈ができるようなものばかり。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23291971.png


その言葉に導かれて束ねるブーケは
もはやただの花の集合体ではなく、
子どもの頃の懐かしい思い出や
心に残っている景色
或いは今も会いたいと思っている人
これから叶えたい夢などを映し出す、
束ねた人にとって唯一無二の
特別なブーケになります。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23302694.png



"情景言葉"を通して
その花から広がるイメージを掴めれば
知らないうちに目の前にある花が
自分にとってとてもパーソナルなものへと変化します。
花の本当の名前など知らずとも、
誰もが自然に花とインタラクティブな、
密接な関係を築くことができます。
するとお花の経験が全くない人でも
何も気負うことなく
世界にただひとつの、
自分だけの景色を
花を束ねることで描けるようになるのです。
そうして束ねたブーケを
私はスケッチブーケと名付けることにしました。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23335844.png


初めての試みであったにも関わらず
本当にたくさんの方から共感をいただき
実際にワークにもご参加くださいました。
ご参加くださいました皆さまには
心より感謝申し上げます^^


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23295525.png



さて、ここからは
このワークショップにご参加された方から
ご感想の掲載許可をいただきましたので
一部を抜粋してご紹介させていただきます。


この花束のワークショップは
お花を1本1本自分で選んで
花束にするワークショップで
それぞれのお花にお花の名前ではなく
花言葉でもなく
そのお花の情景言葉とでもいうものが付いていて、
そのお花の世界観というか、
背景?情景?を持つようになる。
不思議。

その言葉を頼りに、
お花の奥の情景まで感じると
選ぶ基準が増え、選択の幅が広がる。

お花を選ぶとき、わたしはせいぜい
色と形と鮮度くらいしか
見ていなかったのだなぁ思ったし、
わたしなら、もし自分が花束を作るとしたら
全体のイメージを優先して
バランスを考えたセレクトをして、
気に入ったお花だけを選ぶ、ということは
考えつきもしないと思う。

どんなにバラバラに選んでも
必ずその人の世界がまとまると解っているのに
お花でも同じことが起きるのに驚く。
とてもいい経験だった。

お花はとても優しく存在が癒しであり、
エンパワーメントでありながら
とても感情が揺さぶられました。

いつか表参道で
ユーカリと白バラと黒に近いスカビオサが
くるくると回転しながら花束になっていくのを
魔法でもみるような、
あるいは綿菓子が大きくなっていくのにも似た
わくわく感で見て以来、
漠然とりょう子さんのブーケを習いたい、
ちょっとやってみたいと思っていました。
けど、フローリストでもないですし
生け花でもなくブーケって
どう活かしたらいいのかしら、
みたいに思っていました。
でも、活かす、とか考えなくていい。
お花との一つの付き合い方だと思えばいいのですね。


上記のご感想には
私が皆さまにお伝えしたかった
全てが詰まっていると思います。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23314395.png


ブーケというと
日本では特に馴染みがなくて
誕生日とか記念日などの
お祝いに用意するものとか

花嫁が持つものとか

豊かな暮らしを送る一部の人が
インテリア雑誌に出てくるような
美しい部屋を彩るために
室内に飾るものとか

何だかよく解らないけど
平凡な日常とはかけ離れたものとか

…のように思われる方も多いはず。
まぁ、実際にそのような用途が
今のところはほとんどです。

でも、ブーケってホントは
ただただシンプルに、
"パーソナルなもの"になっていい
と私は思っています。

「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23321316.png


花は衣食住に関わるものではないので、
生活必需品のように
買い求められることはありません。

でも
人間の本能が求め
心が求め

精神が安らぎ
心身が満たされるために

渇望されるもののひとつだと信じています。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23324670.jpg


残念ながら、私には
昨今主流となっている
・暮らしと花
・食と花
・雑貨と花
といったような
誰もが憧れる魅力的なテーマを
ご提案したりする能力やセンス、
経済的余裕もぶっちゃけ(笑)ありません。
家族との生活を守ることばかりに必死な
優雅さとは程遠いフローリストです。
しかも店舗なし・アトリエなしの
流しのような半端者。

だからずっと長い間
この花業界で、
もっと的を絞って言うと
パリスタイルの世界で
自分の存在意義ってなんだろう?
自分の居場所ってどこだろう?
と模索し続けてきました。

頼れるのは自分が身につけた
パリスタイルの技術と
あとは自分が拠り所としている
色に対するちょっと鋭い感性のみ。

だから、ただひとつラムールとして私が出来ることは
花とのコミュニケーションをお手伝いすることだと
思うようになりました。


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23332154.png


そんな想いが
今回のワークショップでようやく
ひとつの形となりました。
まだまだ生まれたての
赤ん坊のようなスケッチブーケですが
これからもラムールのライフワークとして
大切に育てていくつもりです^^


「花とリネンが出会うとき─vol.3」2日目─その3_b0304089_23345404.jpg

ハァ〜〜、やっと長い記事が終わった
次からはいつも通りのブログに戻りまーす。
もう当分、長いブログはムリ(笑)


今日もご訪問ありがとうございました。
下のバナーをクリックしますと今日の順位が確認できます^^
応援いただけますと嬉しいです!








by laec_fleuriste | 2017-03-07 01:29 | イベント・展示会